浄土宗神奈川教区テレホン法話 第1121話

本日も浄土宗神奈川教区テレホン法話にお電話いただきましてありがとうございます。
残暑も大分和らいで参りました。本格的な秋の訪れから、季節の移ろいが感じられます。
さて、これからは秋の行楽シーズンが始まります。皆様は、どのようなご予定をお考えでしょうか。歴史ある名所旧跡や新たに誕生した商業施設などの新名所。行楽地も様々あるかと思います。どこに行こうかと迷う方も多いのではないでしょうか。
時代と共に行楽地も変化が感じられます。今年度は、東京スカイツリーに代表される高層建築も新名所として賑わうことでしょう。
スカイツリーのように日本一の高層建築は、遠い場所からも目を引き圧倒されます。また、晴れた日には遠くを眺めることができるので、気分は爽快だと思われます。
しかし、気になるのはお天気です。一度、雲がかかれば、内からも外からも視界は不良。まして、高層階から地上などは見えないでしょう。お天気という自然には敵いません。
雲の流れではありませんが、我々人間の心は移ろい易すく、自分自身を振り返る機会はあまり多くないと思われます。「灯台下暗し」というように、他人のことはわかるが、自分自身はわかりくいもの。とりわけ、他人を論ずるのであれば、自らを知るべきであり、足下をおろそかにしてはいけません。
高い所から遠くばかりを見るのではなく、自分の足下を見ることも大切と思われます。
理想ばかり追い求めるのではなく、自分自身を見つめなおす機会も必要だと思われます。 涼しくなってきたところで、心の整理整頓を始めてはいかがでしょうか。

次回は9月21にお話がかわります。