浄土宗神奈川教区テレホン法話 第824話

 前回のお話しでは、お念仏の功徳、そしてすばらしさについてお話致しました。
 宗祖法然上人は、一日に六万遍のお念仏を申されたと伝えられております。
 私達は人間の本質である煩悩を持っている凡夫(ぼんぶ)であり、日々の生活の中で、つらい事やきつい事をなるべくさけ、楽しい事、おもしろい事をついつい求めてしまい、お念仏をお称えする前に愚痴(ぐち)を言ってしまうのが私達であります。
 浄土宗の修行や行事の一つに、日常にお勤めする修行に対して、ある一定の期間・時間、特別なしつらえをした道場を設け厳修(ごんしゅう)する『別時念仏』という修行があります。
 法然上人がお説きになったお書物の一つに『七箇条起請文(しちかじょうきしょうもん)』があります。それには「ときとき別時の念仏を修して 心をも 身をも はげましと とのへ すすむへき 也」とあります。
 これは日時を定めて、身体(からだ)や心を清浄(しょうじょう)にして念仏の行に励む意識を持ち、ただひたすらに阿弥陀様のみ名を称え、お念仏を常に称え続け、お念仏によって心を清める修行であります。
 どうぞ、この修行が催(もよお)されている時は積極的に参加をしていただき、法然上人のお念仏のみ教えを、又お念仏とのご縁を深めていただきたいものです。
 
 ◆引用文献
  『法然上人と浄土宗』  著作 宮林昭彦
  『浄土宗大辞典』
  

     年度メニューへ  次へ