浄土宗神奈川教区テレホン法話 第819話

 美くしき 花と言はれし 桜花 今宵の風に 姿消えぬる

 最近、桜の花の咲くのが早くなってきました。今年も、途中で寒さがきたものの、4月の声を聞く頃には散り始めました。散った花は、日が経つにつれ、あの美くしかった桜とも思えないほど、見苦しい姿に変っています。
 これが自然界の姿ですネ。
 庭に散った花は、掃いても離れるのはいや…と土にくっつき、野や山の花は、日に照らされ、雨に打たれて、いつか美くしい花を咲かせる糧となります。このくり返しが、いつまでも続いています。永遠の生命です。
 私たちも同じです。多くの恵みの中で、生き、生かされているのです。このことに気づくことが大切なのです。自分の力で生きている、と思っているのは錯覚で、多くの助けがあって、生かされているのです。
 アリガトウ、…と大きな恵みに、誠の心で感謝して、生活することを、宗教的に生かされていると、いうことなのです。

 恵まれし 今日の一日 幸せと 思う心に なるぞ嬉しき

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