浄土宗神奈川教区テレホン法話 第1131話

師走も押し詰まり、本年最後のテレホン法話となりました。お忙しい中お電話をいただきありがとうございます。

さて今年も、ご法事や仏事でご参拝の方々に、いろいろお話を伺う機会がございました。
多くの方が、何かしらの社会活動をされているようですね。
一人暮らしのご老人や、障害のある方のお手伝いをされる方。公園や道端にある花壇の手入れをされる方。あるいは、民謡やダンス教室に通う方。皆さん毎日楽しそうです。

このようにご自身の楽しみの為にしか見えない行いも実は、ほかの人の為に十分役に立つ行いとなるのです。
自分にとってよい行いは、必ず他人の為になる。ということなのです。

テレビを見ておりますと、日本や世界の人々の暮らしぶりが、よく映し出されます。私が心を打たれるのは、やはり先の大震災や、原発事故です。災害の後を生きる人たちの様子です。

震災の荒地に花を育てているご婦人の姿や、音楽会を開いて、みんなで楽しそうに歌っている若者たち。そんな映像に勇気づけられた方は、沢山いらっしゃると思います。これも自身の善行は必ず他人の為になる。ということなのです。

仏教では、自身の為に悟りを求めるが、それは悟りの後に皆を救う為。という考えがあります。あなた自身の祈りが、ほかの人々の幸せにつながるよう。年の暮れには、お寺参りをされてはいかがですか。

次回は1月1日にお話が変わります。